「マクベイン」 独裁者を倒せ







ジェームズ・グリッケンハウス監督、クリストファー・ウォーケン主演の戦争アクションの佳作。
コロンビアの独裁者に殺された親友の仇を討つため、溶接工マクベインがベトナム時代の戦友たちを集めてコロンビアへ革命を起こすため殴りこむ。
グリッケンハウスにしては堅実な作りで小規模作品とはいえ結構楽しめる一本。民衆たちが蜂起して悪徳政権を打倒する姿は燃える。
ウォーケンはオスカーももらっている名優だが仕事を選ばないことでも有名な御仁で、出演を引き受けたら何時も全力投球、プロフェッショナルな姿はマクベイン役とイメージが被って実にヨロシイ。無造作にウージーをぶっ放す姿が格好良い。「戦争の犬たち」を意識してるんだろうな、多分。
ヒロインは「バトルランナー」、「ダブルボーダー」のマリア・コンチータ・アロンゾ。
アタクシのお気に入りのマイケル・アイアンサイド様が出演しているのがポイント高し。今は大富豪だが戦友たちとの友情が忘れられず革命に身を投じる武器商人の役。ピンチになると秘密道具や爆弾を取り出して切り抜ける。まるでドラえもんだ。
主要メンバーはお約束どうり「7人」だが上記のメンバー以外の4人は影が薄い。脚本がもう少し練れていればキャラも立って傑作になっていたかもね。残念。

しかしこのテの作品は普通、舞台になる国は架空の存在に設定するものなのだが(「コマンドー」のバルベルデみたいに)本作ではコロンビアがまんま名指しされている。コロンビア国民の皆さんや政府当局は立つ瀬がないよな。

撮影はフィリピンロケで政府協力によりF-5戦闘機の実機を飛ばしているのは高評価。あり物のフィルムを使い回すケースが多いもんね。マクベインがピストル一丁でF-5を撃墜するシーンは荒唐無稽の極みで伝説になっている。

サウンドトラックと爆破効果はレベルが高く作品の成功に貢献している。サントラ欲しいな。

ウィキによると吹替は3種類存在する模様。自分が見たのはテレ東の木曜洋画劇場で放送されたバージョン。ウォーケンは千田光男が担当。大ベテランの名脇役だが主演は極めて珍しい。唯一の主演作だろうか?
ビデオ吹替版は池田秀一ほか池田勝・玄田哲章・渡部猛と豪華キャスト。こっちのバージョンも見てみたいなぁ。
2014年発売のDVDには新規録音版が収録されている。旧作の新録は減っているので有難いが出演声優は聞いたことのない名前ばかり。声優も世代交代が進んでるんだろうね。

グリッケンハウス監督といえば「エクスターミネーター」を作った男、ジャッキー映画のファンには「プロテクター」を監督してジャッキーと揉めた奴として有名。一時期はニューヨークのアングラ映画界の元締め的存在だったが最近は名前を聞かなくなった。今は何をやっているのかと調べてみたら監督業は廃業して実業家に転身、改造高級車を販売しているそうな。映画同様に車も雑な作りなのかと余計な心配をしてしまう。


監督 ジェームズ・グリッケンハウス

クリストファー・ウォーケン(千田光男)/マイケル・アイアンサイド(麦人)/マリア・コンチータ・アロンゾ(塩田朋子)







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