「プロジェクトUFO」 元祖Xファイル。円盤を追え

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1978~79年にアメリカで放送されたテレビドラマ。全26話。

UFO目撃事件を二人組の軍人が調査・検証していくという内容で後に製作されたXファイルに影響を与えたことで有名な作品。UFOマニアにはお馴染みの米空軍による調査記録「プロジェクトブルーブック」を下敷きにしており、ドキュメンタリータッチの作風が魅力だった。UFO狂いのガキンチョだった自分は「ソコロ事件」「ラボック事件」をモデルにしたエピソードを見て狂喜したモンだ。「ラボック事件」を元にしたエピソードを簡単に御紹介

第15話 「The Devilish Davidson Lights Incident」

カルフォリニアで無数の光点を纏うブーメラン型のUFOの目撃例が多発。調査官二人は現地で目撃者たちの聞き取りを開始する。報告の大半は「光点の編隊飛行を目撃した」というものであった。だが巨大な金属製飛行物体を見たと言う証言も1件有り、調査官はスケッチをもらう。
調査の結果、光点は鳥の編隊飛行に偶然による諸条件が重なった光の反射現象という結論になった。調査官二人は帰還のため軍用輸送機に乗り込んだ際、同乗した退役将校と話す。その将校はブーメラン型UFOを見たと言い、信憑性の高い目撃証言は鳥の見間違いとは到底思えなかった。例のスケッチを見せたところ「確かにこれだ」と答えた。やはりあのUFOは実在していたのだ。

本作のストーリーは「UFO事件の調査の結果、虚構・錯誤・論理的に説明できる事案という結論が出るが本当はUFOは実在していた」というパターンが多かったと思う。UFOの実在を仄めかしつつ真相ははっきりせずミステリアスなまま終わらせるのが粋だった。UFOの特撮や異星人の描写、テーマ曲もグッド。

本作は日本国内ではキー局で放送された事はないようだ。自分はテレビ埼玉の土砂降りノイズ映像をカブリツキで見ていた。当時は空前のUFOブームで定期的に放送される矢追さんのUFO番組は大人気だった。アメリカでも熱狂ぶりは御同様で本作は「未知との遭遇(1977年公開)」の余波で企画されたものだと思う。
インターネットが普及した今では当時熱狂したUFO事件の大半が信憑性が極めて怪しいものと判明、ブームなど今は影も形もない。寒い時代だ。しかしネットのおかげで本作と再会出来たのは僥倖だった。YouTubeに本作が上がっていて、原語・字幕無しだがまた視聴できたのである。子供の頃に1度だけ見た「The Devilish Davidson Lights Incident」をかなり正確に記憶していたのは我ながら驚いた。
2013年にアメリカでDVD-BOXが出ている。国内版Blu-ray出ないかな。

いつも番組の最後に「いつか必ず捕まえてやるぞ。UFOめ」という決め台詞が入るのだが原語版にはなかった。日本オリジナルだったらしい。


監督 ドナルド・L・ゴールド/ロバート・ブレス

ウィリアム・ジョーダン/カスケイ・スウェイム/エドワード・ウィンター 声優不明

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