「トップガン」 ティム・ロビンスを探せ

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80年代を代表する娯楽映画のひとつにして戦闘機映画の代表作。
今見ると内容は薄い。でもそれが良い。80年代的ノーテンキな作風が今ではかえって新鮮。
トニー・スコットの映像設計は俳優とメカをひたすら格好良く見せることに終始しており演出は滑らかで音楽もグー。サントラも大ヒットした。
続編を作るという噂もあるけど昨今はこんな映画は見当たらない。酷い出来だった「アイアン・イーグル」でさえ今となっては愛しく思える。

言わずと知れたトム・クルーズの出世作だがやっこさん、今でもあまり外見が変わらない事に驚かされる。よっぽど自己管理を厳しく行っているのかな。ハンサムだったヴァル・キルマーは今では見る影もない…。

ヒロインを演じたケリー・マクギリスもアッという間に劣化して消えてしまった。「刑事ジョン・ブック/目撃者」のマクギリスは綺麗だったなぁ。

教官役にアタシのお気に入りのトム・スケリットとマイケル・アイアンサイド。スケリットは「テッド」で久しぶりに顔を見た。カナダ出身の悪役俳優だったアイアンサイドは本作に出演した頃から名脇役として名を成すようになる。テレビシリーズ「V」の戦争屋ハム・タイラーは格好良かったな。

一度見たら忘れられない強烈な外見の俳優ジェームズ・トールカンの空母司令官も印象深い。
「君たちはエリートの仲間入りだ」
「頑張れよ」
「トップガンの教官になる?これは大変だ」
名台詞が沢山あるぞ。

敵機を撃墜して空母に凱旋したマーベリックは甲板で大歓迎を受けるが、マーベリックの背後にひときわ背の高いパイロットが笑顔で立っている。この男こそ後の大物ティム・ロビンス。出演していることはこの場面を見て知っていたが他に何処で出ていたか長年の謎だった。
数年前にネット情報で解答がわかった。
冒頭の戦闘でパニックを起こしてマーベリックに助けられるパイロット・クーガーの後席に座っていたレーダー担当士マーリンをロビンスが演じていた。ヘルメットとマスクで顔が隠れてるので気が付かなかった。本来はクーガー・マーリン組がトップガンへ行くはずだったんだけどクーガーが降りたのでマーベリック組に変わったんだよね。
事故死したグースの代わりにマーベリックの後座に座ったのもマーリン。全然わからなかった。マーベリックとは因縁があるわけで、マーリンとの間にエピソードを入れたほうが良かったと思う。クライマックスの戦闘前のミーティングではチラリとしか映らない。不憫だ。

本作のもう一人の主役といえるF-14トムキャット。デザインが素晴らしい。映像作品で実に映える。
今では珍しい副座式で二人一組で動かすためドラマが生まれる。漫画「ファントム無頼」も同様だ。
可変翼が特徴だがこれがネックになった。本体・整備パーツがバカ高で整備性も悪く技術の進歩で可変翼の意義がなくなるとアメリカ軍では全機退役になってしまった。F-15、16、18は改良が続けられ今でも飛んでるのにね。
唯一F-14が輸出されたイランではロシアの技術支援を受けて今も現役だそうだ。スゲエ。国にちなんでトムキャットならぬペルシャ猫と呼ばれてるそうな。
もっとも我が国もF-14より古いF-4ファントムを今でも飛ばしてるからな。驚く事もないか。

戦闘シーンは編集が雑で機体ナンバーがコロコロ変わるのは有名な話。同じカットが何度も出てくるミスもある。
撃墜シーンは大きめな模型を太陽光の下で爆破したそうで迫力がある。
敵国は国旗からすると北朝鮮ということになるが、連中はインド洋で戦うための空母など持ってないはずなのだが。フランス製対艦ミサイル「エグゾセ」を所持しているのもヘンだ。

吹替はウィキによると4種類存在する。
ソフト版吹替は棒読み演技で評判の悪い塚本高史版。現行ではこれが標準になってしまっているのが痛い。再録を切に望む。
フジテレビ版は渡辺裕之の吹替で演技はマトモだった。吉田理保子、江原正士、谷口節と他の面子も適役。
テレビ東京版は森川智之がクルーズを担当。アナログ放送が終わる頃に新録されたバージョンでテレ東の旧作への吹替に対する情熱には頭が下がる。2時間枠で正味90分だったが収録時期を考えると録音自体はノーカットで行われた可能性がある。
日本テレビ版は高橋広樹が担当。グースは高木渉、バイパーは磯部勉がアテてるとのこと。このバージョンのみ自分は未見。一度見てみたい。「吹替の帝王」で全バージョン収録版を出して頂きたい。


監督  トニー・スコット

トム・クルーズ(塚本高史)/ケリー・マクギリス(湯屋敦子)/アンソニー・エドワーズ(小森創介)

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ティム・ロビンス4連発。2枚目は右から2番めの立ち上がろうとしている男がロビンス




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