「ジョーズ2」 ブロディ署長の苦闘

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偉大な前作と比較されて何かと厳しい評価をされがちの本作だが続篇映画としても娯楽作品としてもかなり良い線を行ってると思う。
自分は前作同様お気に入りの一本。
前作は海洋冒険ロマンと男の友情が主軸だったが本作は義務感の強さゆえ上に疎まれるブロディ署長の苦悩と無分別なガキ共が危機に晒されるサスペンスがメインになっている。

ブロディ夫妻、市長、町議の面々、警察署の助手など前作のキャラ・俳優が続投。アミティの描写など前作との連続感がちゃんとあるのがグッド。
前作と違い人喰鮫は序盤からバンバン姿を見せる。ボートを襲った際に火を被ってケロイド状の面相になっているのが新機軸。
再生怪獣みたいでインパクトがあって良いぞ。

再び人喰鮫の脅威を感じたブロディは市長に掛け合うが例によって相手にされない。フーパーは南極へ出張中で本作で戦うのはブロディただ一人。クイント以外のサメ刈り師はおらんかったのか。

ブロディが対サメ特別仕様に弾丸を改造するシーンが何故か強烈に印象に残っている。
弾丸の先端を削りシアン化ナトリウムを詰めてロウで封をするという過程は妙に心惹かれるものがあった。
結局作中では1ミリも役に立たないのだが(笑)
あんな作りでは発砲時の衝撃と熱で毒が飛び散って使い物にならんと思うけどね。

ブロディは魚の群れをサメと間違えて公衆の面前で発砲し町のお偉いさん連中の顰蹙を買う。
町議会は署長の解任動議を可決、ブロディはクビになってしまう。体を張って町を守ってきたのに忘恩の輩だ。
ブロディに恩を感じている市長のみが解任に反対するシーンが実に良い。市長を演じているのは名脇役マーレー・ハミルトン。
なおこのシーンはテレビ放送向けの別編集版のみに入っており映像ソフトなどでは省かれている。

ブロディの苦労など我関せずで阿呆なガキ共(ブロディの息子二人を含む)がヨットクルーズに出発。
当然巨大ザメの格好の標的になる。防御力ゼロのヨット上でガキ共が身動き取れなくなる姿は前作になかったサスペンス要素。前作の後半ではやばいのはオルカ号の3人だけだったもんね。海岸は遊泳禁止だし。
ガキ共の中に「クリスティーン」のカーキチ役で有名なキース・ゴードンがいる。
ドナ・ウィルクス演じる性悪ブスがギャーギャー喚き散らして心底うざい。メンバーの男の一人が「ぶん殴ってやる」と息巻くのも無理はない。ウィルクスは「エンジェル」という良作サスペンスで主演しているそうだが自分は未見。
人柄の良い女の子はブロディの次男をかばってサメに食われてしまう。ひどい。

ヘリまで海中に引きずり込んだりとやりたい放題の怪獣ジョーズ(2代目)だが駆けつけたブロディの電気ケーブルアタックにより感電炎上、あえなく焼き魚にされてジ・エンド。感電ジョーズは後にユニバーサル・スタジオの定番アトラクションになった。「アメリカ横断ウルトラクイズ」で見たぞ。USJでもやってるみたいだけど。

2は楽しめたが3作目以降はかなり酷い。どうせ駄作揃いならジョーズが群れをなして大軍で攻めてくる筋立てで1本作って欲しかった。「シャークネード」でも見れば良いか。

近日発売予定のblu-rayはテレビ放送時の吹替が収録される予定。
嬉しいけど編集はどうなるかな。公開版と放送版の両方を入れてくれれば最高だが。


ヤノット・シュワルツ監督

ロイ・シャイダー(滝田裕介)/ロレイン・ゲイリー(寺田路恵)/マーレイ・ハミルトン(細井重之)

テレビ放送版吹替収録



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