父の菩提を弔うため信之が九度山へやってきた。
昌幸の死を悼むと同時に久しぶりの再会を喜ぶ信繁と信之。
信繁は父の残した兵法書を兄に見せる。これは貴重だと喜ぶ信之だが書の内容はわけの分からない記号の羅列であった。
「全部こんな感じか」
「全部こんな感じです」
本作得意の脱力系ギャグでござる。
信之は弟に赦免の努力を続けると告げる。
信繁は九度山の暮らしも悪くないと答るえが本当は家計は火の車で、信繁は人目につかない場で兄に窮状を訴える。
関ヶ原の後に真田兄弟が実際に会ったかどうかはハッキリしないらしい。
信州の大名が九度山の流人に会いに行くのはたぶん無理かと。
父の葬儀を出す許可を幕府に求めたが却下されたという話だし。
高橋内記は昌幸の追腹を切ろうとするが、静止された後に剃髪。信繁の嫡男大助の傅役となる。
大助に囲碁を教える姿が微笑ましい。
信繁も史実では父の死後出家したそうな。
学研まんが「真田幸村
江戸の真田屋敷に住む昌幸未亡人の薫の元に一族が集合。
子や孫の前で毎度変わらずの「菊亭大納言の娘(詐称)」の自慢話を披露。
その場面にかぶさるナレーション。
「薫は夫の死の2年後江戸にてこの世を去る」
また「ナレ死」ですか。旦那と違ってあっけなく退場したな。
野良仕事に精を出す信繁に「きり」は
「兄は9万5千石の大名、弟は畑仕事。その差はいかに」
と嫌味を言うが当人は意に介さず。
兄は弟一家に「ひもじい思いをさせないよう」、せっせと蕎麦を配送してくる。
信之は暗に金銭援助を求めた弟の婉曲表現をそのまま解釈した模様。信之らしいマヌケぶりだ。
佐助は「きり」に
「信之は真面目なだけが取り柄の糞面白くもない、つまらん男」
と毒を吐く。意外な一面。
信繁は過剰在庫の蕎麦を「蕎麦がき」に加工して九度山村民に売りつけようと行商に出るが不調に終わる。
商いは難しいのだ。最初はサービス・試供品ということでタダで配ったほうが良いかと。どうせ余ってるんだし。
「そばが細い現在の形になるのはもう少し先のことである」
とナレーション。わざわざ解説する必要があるんかい。
「はる」は行商に連れて行ってもらえなかったことを根に持ち嫉妬の炎を燃やす。
いちいち障子を破る姿は完全にサイコ。
このサイコ奥さんは嫡男、長女の他に次男の大八を産んでいる。彼は伊達・片倉家に匿われ天寿を全うしたそうな。
信繁は「きり」に取り成しを頼むが彼女の反応は辛辣であった。
「源次郎様を慕ってきたけど子供を3人も生まれればさすがにもう」
と投槍な態度。
いつも「きり」を邪険に扱ってきた信繁は「愛想がつきました」的態度を取られて困惑。
「きり」も歳は40を超えているはず。史実では信繁の側室になって娘を産んでるが本作では喧嘩友達のまま終わりそうやね。
呂宋に逃れていた秀次の娘にして信繁の名目上の側室「たか」が来襲。
外国ぐらしのせいかすっかりメチャクチャな性格に変貌していた「たか」は傍若無人な振舞で家中を引っ掻き回す。
彼女は結局側室にはならず呂宋に戻っていった。
「たか」の土産のサナールという紐を見た信繁はこの紐の量産化・販売を思いつく。
紐の製造に成功した信繁は村長のロッキー刑事、じゃなかった長兵衛と紐の生産・流通のフランチャイズ契約を結ぶ。
九度山特産「真田紐」の誕生であった。
真田紐の発祥が真田氏という伝承が事実なのか怪しいようだが良い話ではないですか。
信繁は大助に一度もやったことがなかった囲碁の指南を頼む。
昌幸は囲碁好きだったのに意外ですな。
子育てが苦手で息子と距離を取って接してきた父の初めての歩み寄りであった。
健やかに過ごしていた信繁の前に一人の男が現れる。
男の名は明石全登。かって宇喜多家の重臣だった人物である。
彼は大阪方の使者として信繁を迎えに来たのであった。
今回は箸休め回。
昌幸が退場して登場人物も減ってオープニングクレジットも今回はスカスカだった。
九度山編を短くまとめたのは良し。他作品では長すぎの印象があったので。
秀吉編が無駄に長かったけどね。
九度山の描写は「風神の門」のほうが個人的に好き。理想郷的な九度山村がステキでした。
幸村筆頭重臣の穴山小助も良かった。本作にも出ないかな。
予告映像はドラマ始まって以来の燃える内容で大興奮。
タイトルが「幸村」だよ。今になってこの名前が出るとは。改名するのかね。
真田の大阪入場による家康のガクブルが再現されているのは嬉しい。映像作品では初めてかも。
大阪の陣の合戦シーンはちゃんとやるみたい。
今までの合戦は予算不足であの有様になっちまったそうだ。
大阪城の勇士達が集結。
毛利勝永は予告で見る限りイメージと違うかな。
後藤又兵衛役の哀川翔の声が自分は苦手ナリ。
信繁・真田隊の赤備えは身震いするほど格好良い。
これが見たかったんだよ、これが(感涙)
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