「太陽がいっぱい」 中村悠一のアラン・ドロン

サスペンス映画の古典的名作だがワタシ的には微妙だった作品。 主人公の犯行プロセスがズサンで雑で行き当たり場当たり。あのやり方で足がつかないほうがおかしい。指紋にも全然気を使ってないし。 加害者も被害者も嫌なヤツなので感情移入できない。さっさと捕まっちまえと思えてしまいハラハラしない。 ラスト、主人公のトムに因果応報の鉄槌が下るのは痛快だが。作品構成はそれを狙っている…

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「リプリーズ・ゲーム」 マルコヴィッチのトム・リプリー

パトリシア・ハイスミスの小説「アメリカの友人」の2度めの映画化作品(最初の映画化はヴィム・ヴェンダース監督、デニス・ホッパー主演。タイトルは原作と同名)。日本未公開作品。 犯罪を重ねて生きてきたトム・リプリー(ジョン・マルコヴィッチ)もすでに初老の歳に差し掛かり、イタリアで若く美しい妻と豊かで平穏な生活を過ごしていた。ある日昔の犯罪者仲間リーヴス(レイ・ウィンストン)が…

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「セルラー」 ウィリアム・H・メイシー大活躍

奇想の映画作家ラリー・コーエン原案の快作サスペンス。 教職員のジェシカ(キム・ベイシンガー)は突如謎の組織に誘拐され監禁されてしまう。組織の次の狙いはジェシカの夫と息子だった。監禁部屋にあった壊れた電話を修理したジェシカは外部に救助を求めようとする。電話はライアン(クリス・エヴァンス)という見ず知らずの青年の携帯に繋がった。ライアンはジェシカたちを助けるため奔走する…

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「アイガー・サンクション」アイガー北壁と暗殺者

イーストウッドのフィルモグラフィーの中でもあまり注目されない作品だと思うが個人的には好きな1本。 美大教授にして美術品鑑定家、そして高名な登山家であるジョナサン・ヘムロックのもう一つの顔は政府当局の報復暗殺を専門に請け負う殺し屋である。暗殺業からの引退を決めた彼の最後の仕事はアイガー北壁登山隊グループの中にいるメンバーのうち1人を殺すこと。ただし誰がターゲットかは分…

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